最初の音を鳴らせたら、次は曲の土台となるリズムです。今回は、3種類のドラムだけで1小節を作り、それを8小節に広げます。
第2回で保存した「はじめての一歩」を開きます。テンポ84 BPM、拍子4/4はそのままです。対象はStudio Pro 8.1.2.113407/macOS Arm64です。
Fender Studio Proではドラムの入力にはパターンエディタを使うのが便利です。
キック・スネア・ハイハットの役割
- キック:「ドン」という低い音。リズムの重心を作ります。
- スネア:「タン」という音。今回は2拍目と4拍目に置きます。
- クローズドハイハット:短い「チッ」という音。拍の間を刻みます。
最初からたくさんの音を使うと、何を直せばよいのか分かりにくくなります。今回はこの3種類に絞ります。
1. Impactを読み込む
ブラウザーのインストゥルメントからImpactをクリックすると、たくさんのドラム音源が表示されるので、その中から好みのドラムキットを選択し、アレンジ画面の空いている場所へドラッグします。新しいトラックの名前を「ドラム」にしてください。そして打ち込みをしたい小節の最初にカーソルを移動し、ショートカットキーの『Shift+Cmd+P』を同時に押下しパターンエデタでの入力準備をします。(下図参照)

Impactで付属のドラムキットを選び、パッドをクリックして音を聞きます。キック、スネア、クローズドハイハットがあるキットを選びましょう。パッドが無音なら、キットの選択とサウンドセットの導入を確認します。
パッドの位置と音符の対応は、キットによって異なります。「この鍵盤が必ずキック」と決めつけず、鳴らして名前を確認してください。オープンハイハットは音が長く伸びるため、今回はクローズドハイハットを選びます。
2. 1小節のドラムパートを用意する
「ドラム」の行に、1小節目の頭から2小節目の頭までのインストゥルメントパートを作ります。『Shift+Cmd+P』でパターンエディターを開き、ドラム表示を選びます。鍵盤表示でも入力できますが、音の名前が見えるほうが確認しやすくなります。
3. この表どおりに音を置く
| 音 | 1 | 1の裏 | 2 | 2の裏 | 3 | 3の裏 | 4 | 4の裏 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| キック | ● | — | — | — | ● | — | — | — |
| スネア | — | — | ● | — | — | — | ● | — |
| ハイハット | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
●が音を置く場所、—は置かない場所です。順番は、キックを2つ、スネアを2つ、最後にハイハットを8つ。全部で12個の音符になります。まずはまっすぐなリズムで十分です。(下図参照)

同じ拍でキックとハイハットが鳴っても問題ありません。音の行が違えば、同時に鳴らすことができます。
4. ベロシティで、音の強弱を付ける
ベロシティとは音符の演奏の強さです。音色によって、音量だけでなく音の表情も変わります。次の値を出発点として、耳で調整してください。
- キック:90
- スネア:80
- ハイハット:表拍60、裏拍45
ハイハットの全音を同じ強さにしないことで、「チッ、チッ」の並びに軽い動きが出ます。ベロシティが見えない場合は、エディター下部のベロシティ表示を開きます。
スウィングやHumanizeは、今回の段階では追加しません。まず規則的な入力を理解し、曲が完成したあとに変化を試す順番にします。
5. 1小節を8小節に広げる
1小節を再生し、表のリズムと合っているか確認します。問題なければアレンジ画面へ戻り、パートを複製して、2・3・4…8小節目へ隙間なく並べます。Optionを押しながらパートをドラッグしてコピーする方法や、コピーしたい小節の上でDキーを押すことで複製する事が出来ます。
最後のパートの右端は9小節目の頭です。これで1〜8小節の8小節分になります。ループ範囲も1小節目の頭から9小節目の頭にし、繰り返し聞いてみましょう。
つまずきやすいところ
スネアのつもりが、別の音になった
パッドの音と、入力する行の対応を再確認します。Impactのキットを変更すると、同じ音符でも音が変わる場合があります。今回選んだキットを連載中は維持してください。
今回のチェック
- 『Shift+Cmd+P』を同時に押してパターンエディタ用の小節を作成する。
- 作成した小節をダブルクリックしてパターンエディタを起動する。
- キック、スネア、ハイハットの3種類を使った
- 1小節の中に12個の音符を置いた
- 1〜8小節までつながり、9小節目の頭で終わる
- Command+Sで保存した
今回の作業でパターンエディタによるドラムの打ち込みをマスターできたと思います。次回はこのリズムに、ピアノのコードとベースを重ねます。ここで今よりも「伴奏らしさ」が生まれます。
